ゲーミング使用には勿体ない、ドイツ仕込みの超高音質です。
皆さんこんにちは。iO管理人のRyota(Twitter)です。
今回は、新発売されたゲーミングヘッドセットを「EPOS H6 Pro Open」のレビューです。
「EPOS/ゼンハイザー(Sennheiser)GSP 500」の後継機として発売されたこのヘッドセットですが、前機種でネックとなっていた弱点を見事に解決し、死角のない高い完成度で生まれ変わりました。
以下、実際に使用してみてのレビューです。
EPOS H6Pro Open
・これは何?
開放型ゲーミングヘッドセット
・価格
Amazon
・ここすき
改善された装着感
最強の音質
高級感のあるデザイン、質感
・うーん
まだ軽量とは言い難い
・総評 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
星5・とてもオススメ
【更新情報】
2024/10/12に、最新の情報に更新しました。
Contents
開封の儀
今回は販売店限定モデルのGhost Whiteを購入しました。
パッケージングは前モデルのGSP500と大きな差はないです。
付属品
付属品はシンプルです。
- GSA 30 PC Cable
- GSA 30 Console Cable
- H6PRO Cover x 2
- 安全ガイド
- クイックスタートガイド
H6PRO Coverというのは、後述する着脱可能マイク部のカバーですね。
外観レビュー
前モデルのデザインを踏襲しながら、より細かい点でのアップデートが施されています。
ヘッドバンド
まずはヘッドバンド。よりシンプルに、柔らかくクッション性のある合皮仕様になりました。
もちもちとしていて触り心地も良好。
スライダーは金属製、メモリと金属の装飾がいい感じです。
コントロール
本体右側にはホイールが。ここで音量の調節が可能。
手元に音量があるというのは、なかなか重宝します。
イヤークッション
側面はヘッドバンド上側と同じく合皮製。肌と直接触れる部分はサラサラと柔らかい布製。
この辺りは長時間使用における蒸れにくさに直結します。ありがたい。
マイク
マイク部は金属のマイクカバーが。思いの外高級感があります。
マイク音質については後述しますが、チューニングはやや腰高なサウンド。非常に明瞭でゲインもしっかり高めです。
ケーブル
ケーブルは着脱可能。今流行りの布製です。
タッチノイズも抑えられています。質感も上々。
布製は絡まりにくくて良いですね。まき癖もほとんどなく好印象です。
全体的な使用感
装着感がかなり向上
これまでSennheiser GSP500を愛用していました。
ゲーミングヘッドセットの中では最高の音質。サウンドステージも広く、定位感もバチっと決まる。
それでいて音を正確に、楽しく聞かせてくれる絶妙な音質。
しかしながら、奴には無視できない欠点が。
重くてデカくてつけ心地がクソ悪い。
他社が非常に軽量で音の良いヘッドセットを作る中で、GSP500、まさかの300g超え。
音楽の制作シーンですらそんなヘビー級のヘッドホンは存在せず、オーオタが使う超高級機並みの重さ。
数時間ゲームするのに装着感が悪いというのは致命的で、その重さに耐えられる強いゲーマーにしか合わない人を選ぶヘッドセットでした。
しかしながら今回、ヘッドバンドの設計変更、そしてプラスチックパーツの積極的採用、及び着圧の改善によって、かなり装着感が向上しています。
これは嬉しい。
マイクの跳ね上げミュートはやっぱり便利
ソロの時、親フラの瞬間、その他もろもろ
すぐミュートにしたい時は割とあると思います。
マイクをはねあげればミュートになるという直感操作は、やはり使い勝手が非常に良い。
視覚的にもミュートがわかりやすいので、ボタン式だと頻発する「ミュートになってなかった事故」を防ぐことができます。
音質レビュー
ゲームサウンドのチェックにはASTRO MIXAMP PRO TR(イコライザーはフラット)
音質のチェックには英国製のA/IFであるAudient iD4mkIIを使用しています。
【iOtakuによる音質評価】
高音域・・・星5 ⭐⭐⭐⭐🌟
中音域・・・星4 ⭐⭐⭐⭐☆
低音域・・・星5 ⭐⭐⭐⭐🌟
空間表現・・星5 ⭐⭐⭐⭐🌟
迫力・・・・星4 ⭐⭐⭐⭐☆
全体的な傾向としては、旧ゼンハイザー仕込みのややドンシャリな元気サウンド。
それでありながら超低域から高音域まで歪みが少ない、レンジの広い高音質です。
フラットでは断じてないですが、他社製の過激なセッティングではないため、とても好印象。
楽しく音楽が聴ける良い音です。
音質、かなり良いです。以下実際に楽曲を聴いてみてのレビューです。
RockSound
現代的なサウンドメイクが個人的に大好きなヨルシカです。
DARKGLASSのベースの歪みから、ボーカルのウィスパーボイスの高いところまで正確に、質感を持ちながらちゃんと鳴らしてくれます。
空間的な広がりは非常に好印象。ボーカルにうっすら掛かったリバーブがちゃんと感じ取れます。
EDMSound
開放型のメリットは、周囲の音が聞こえることではありません。
ドライバーの振動によって生じる空気を逃すことで、歪みの少ない正確で綺麗な音が出せるというのが本来の目的。
その利点から、楽曲制作(特にマスタリング)のプロ向けモニターヘッドホンは開放型であることが多いのですが、開放型にはデメリットも。
比較的低音域が弱くなる点です。
しかしながら本機は、ゼンハイザー譲りの豊かな低音域が迫力を伴って鳴ります。
ローエンドに迫る感じがあります。馬鹿な低音ではなく質感を担保した「ちゃんとした低音」が鳴りますね。
特に新開発のドライバーがいい仕事をしているのか、躍動感がめっちゃあります。特にサビの部分。
ClassicSound
Keith Jarrettの名盤「The Melody At Night, With You」より
My Wild Irish Roseです。
ピアノの音の質感は勿論、僕はいつも音のきめ細かさの表現を見極める際、ピアノのダンパーノイズ(ペダルを踏んだ際、鍵盤を離した時にダンパーなどの機構が元の位置に戻る音)に注目して聞いているのですが、ダンパーノイズの小さい音もしっかり音にできていてとても満足です。
ゲーム使用レビュー
Apex、BF2042等をプレイ。
左右の定位感はもちろん、上下の再現も得意です。流石の定位。
ただ、余りに低域から高音域までちゃんと出るので、EQを弄るか音量は控えめな方が良いかもしれません。
(正確に音を出すヘッドホンは、初めて使用する人に聴き疲れを引き起こすことがあります)
まとめ
その音の良さから、「ゲーミングヘッドセット」としてではなく「普通のヘッドホン」としてレビューするほど。
他社製のような攻めたチューニングでゲーミング特化を謳っている製品とは一線を画す性能を持っているので、ポテンシャルは非常に高いです。
その分、ちゃんと音に拘れる人には特におすすめ。
ちなみに僕はあまりに聴き心地が良いので、たまにピアノを演奏するときにこれを使ってます。
欠点らしい欠点も今の所なく、非常に使い心地が良いです。