光らないRazerも、良いものだ。
皆さんこんにちは。
iOtaku管理人のRyota(@iOtaku_R|Twitter)です。
今回は、Razerの人気スピーカーである「Razer Nommo」のレビューです。
その他のスピーカには無い前衛芸術のようなナイスなデザインに、フルレンジ1発という潔のよさに惹かれたので購入しました。
今まで筆者は「Bose Companion 2 Series III」というスピーカーを使用していたので、そのスピーカーとの比較と、詳細に音質、ゲーム使用レビューをしていきたいと思います。
Razer Nommo
・これは何?
デスクトップスピーカー
・価格
・ここすき
デザイン
アクセスしやすいコントロールノブ
人の声のレンジの再現性
・うーん
ローエンド、ハイエンドに欠けた蒲鉾型の音響特性
・総評 ⭐️⭐️⭐️⭐️
星4・とてもオススメ
【更新情報】
2024/08/31に、最新の情報に更新しました。
Contents
開封の儀
まあまあデカめの箱で来ます。
箱から出してみます。
かっけぇ
めちゃくちゃミニマルです。
スピーカー部
スピーカーはいわゆる「フルレンジ型」。低音域から高音域まで滑らかな表現が特徴です。
グラスファイバー繊維コーティングがなされているそうなので、レスポンスのよさや解像度も期待できそうです。
グラスファイバー繊維コーティングのカスタム3インチドライバーは、クリアーでシャープな音の輪郭を表現できます。グラスファイバー繊維をコーン素材に用いる事で、高音域が明瞭に表現でき、音の重なり、ディテールの表現力を高めました。 (Amazonより)
とのこと。
結構長い。15cm物差しくらいです。
Bose Companion 2 Series IIIと並べても、大差ないスピーカ径。音に期待できそう。
むしろスピーカーの美しさはNommoの方が断然上ですね。
コントロール
コントロールには通常のボリュームと、低音域の出方を調節する「bass」ノブがついています。
程よい抵抗感で、カチッと言うスイッチ構造にも好感が持てます。
背面ポート
左二つは入力用ポート、電源、ヘッドホン端子が並びます。
ヘッドホン端子が背面なのは利便性という観点から見ると残念ですが、僕自身基本ヘッドホンはDACに繋ぐので無問題。
デザイン性の向上にも貢献しているので、よしとします。
音質レビュー
環境はUR22mk2、Apple digital master音源での視聴です。
【iOtakuによる音質評価】
高音域・・・星4 ⭐⭐⭐⭐☆
中音域・・・星5 ⭐⭐⭐⭐🌟
低音域・・・星4 ⭐⭐⭐⭐☆
空間表現・・星5 ⭐⭐⭐⭐🌟
迫力・・・・星5 ⭐⭐⭐⭐🌟
味付け・・・星2 ⭐⭐☆☆☆
僕はベースとピアノの奏者なので、それらの楽器に注目してヒアリングを行いました。
購入時からエージングは進み、今は音質も落ち着いてきた頃合いといえます。傾向はややフラットで、音場は広めです。音圧も十分あります。また中音域の解像度は非常に高いですね。
- グラスファイバーのよさが光る高い解像度
- ヘッドホンに近いかなり良い定位感
- 人の声が集中するミッドレンジの高い質感
- フルレンジの弱点であるベースをうまくカバーするチューニング
音質、サイズと値段の割には頑張っています。
では実際に曲を聞いてレビューを
RockSound
第一印象としてまず受けたのは、圧倒的な定位感の良さです。
スピーカーユニットが一つであるフルレンジスピーカーは、その構造上定位のよさが利点として挙げられますが、RazerNommoもその良さを十分生かしたチューニングがなされている印象でした。
右からギター、ハイハット、センターにはちゃんとベースとボーカル、バスドラムが前後にはっきり配置されるのが分かり、左にパンが振られたリードギターの音色が心地よく鳴ります。
また低音、高音の表現も必要十分。スカスカにならずちゃんと出ています。
ただローからローエンドにかけての鳴り響くような重低音には乏しい感じ。ここはサイズの限界が出たか。 しかしベースの量を決める「Bassノブ」がついているので、足りなければ適宜つまみを回して調節できるのは嬉しいですね。
リバーブの減衰感もきっちり描けていて、高い解像度のポテンシャルを感じます。
JazzSound
珍しい5/4拍子で有名なジャズナンバー、TAKEFIVEです。
そもそもRazer Nommoでジャズを聞く人がいるのか、、、といった感じではありますが、せっかくなので見ていきます。
ジャスサウンドを鳴らすだけの重低音、高音には富んでいるので、その空間定位のよさと相まって案外相性は良いかもしれません。
特にこの曲は力強いドラムソロがお気に入りなのですが、スネアの質感がすごいですね。単純にスネアの音だけでなく、空間で反響している音、他のドラムやスネアが少し揺れる音まで空間的な情報を含めて聞くことができます。非常に広がりを感じさせる音です。
しかしそれらの音が官能的かと言えばそうでもなく、味付けの少ないフラットな音です。原音忠実よりとも言えます。
繰り返しますが、定位が良いので楽器の個々の音が光るジャズセッションが心地良く聴けます。
EDMSound
Zedd, Alessia Cara – Stayです。
グラスファイバー繊維を使っていると言うだけあり、音の立ち上がりや躍動感は非常にリニアです。特にこの曲の核となるメロディの躍動感はなかなか味わえないものがあります。
3インチのスピーカーからは中々想像できない良い音が出ますね。EDMとの相性はかなり良いです。
ゲームでの使用感
いつもはアストロミックスアンプを使用してゲームをしています。
それぞれAPEXとスプラトゥーンをプレイしました。
音質良し。
定位感、非常に良し。
何せ空間の広がり方が非常に広い。
それでいて音像を壊さない定位感の良さあるので、ヘッドホン級とはいかないものの、カジュアルでFPSをする分には必要十分の定位のよさが伺えました。
そもそもデスクトップスピーカー、それも音楽制作用のものではなく、かつ一万円台と来るとほとんど期待していなかったのですが、むしろこのスピーカーの一番の長所は優れた定位感にあると言えるでしょう。
ですがやはり「縦」の表現は甘いですね。室内戦闘などはスピーカーだけではかなり厳しい印象です。
Bose Companion 2 Series IIIとの比較
「1万円ぐらいで買える最高のスピーカー」では最高の選択肢であり、今もそう有り続ける「最強のコスパ」を誇るBose Companion 2 Series IIIです。
文字通りサイズからは想像できない信じられない重低音を鳴らすこいつですが、今回は値段帯も同じと言うことで、比較レビューの方していきたいと思います。
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BOSE(ボーズ)
音質
WIN・Bose Companion 2 Series III
オーディオオタクに言わせると、いわゆる「BOSEの音」です。
それでもアメリカに音響工学のクソでかいラボを構えるBOSEの音はやばいですね。ローエンドまできっちり鳴らす重低音の豊さは、他の競合帯のスピーカーを一切寄せ付けません。
もちろん中高音域もしっかり出ていて、心地よい音が鳴ります。この点Razer Nommo
は重低音が(比較して)弱かったです。しかし、Nommoの方が定位感と中音域の綺麗さは上ですね。
定位に関しては圧倒的にNOMMOが優勢。
分かりやすく良い音はBose、定位と中音域を求めるならNommoになります。
デザイン
WIN・Razer Nommo
圧勝です。
Boseもダサいって訳ではないですが、やはりRazer Nommo、かっこいいです。
ボディはプラスチックなのですが、光沢仕上げが良い質感をしています。
艶消しのロゴも光の加減でかっこいいですしね。
あと、ヘッドホンがジャストサイズで釣っておけます。
これ絶対狙ってるわこれ。
コスパ
DRAW・おあいこ
これはかなり迷いました。
純粋に良い音、と言う判断基準であればBoseに利がある、でもデザインや定位感はRazerNommoの方が上。
この場合はどちらをどれくらい使用するかによって比較するのが良いでしょう。
よって
音楽・映画の比重が多い人はBose
ゲーム使用の比重が多い人はRazer
ですね。
ちなみにどちらも音楽制作には向いていません(ミックスで使用するには癖が強い)。もしDTMや楽器奏者の方なのであればモニタースピーカーを初めから買うのがおすすめです。
この値段帯ですとMACKIE ( マッキー ) / CR3-Xがおすすめ。名機CR3の後継機種です。
まとめ
ゲーミングスピーカーと銘打たれたこのスピーカー、デザインもとってもお洒落で、そのデザインに負けないくらいちゃんとした良い音が出ます。コスパはかなり高い方でしょう。
何より見飽きないのがとっても良いですね。おすすめです。