レンジ、解像度共に手堅く向上した、名作の後継種に相応しいモデルに仕上がりました。
皆さんこんにちは。iO管理人のRyota(X/Twitter)です。
今回は、待望の「ゼンハイザー IE40 PRO」の後継モデルに当たる「IE100 PRO」のレビューを行なっていきます。
ケーブル自体の耐久性や、端子の規格が汎用可能なIE 400 PRO, IE 500 PROと同じ「Pentaconn Ear」であるなど、元々完成度が高かったIE40 PROのマイナーチェンジモデルと言えます。
見た目は全く変化なしで、音質の傾向も大差ないかと思いきや、はっきりと知覚できる進化がありました。
以下、実際に聞き比べてみての詳細レビューです。
Sennheiser IE 100 PRO
・これは何?
ステージユースのモニターイヤホン
・価格
13,000円(Amazon)
・ここすき
豊かな低域と優れた中高音域の表現
先代譲りのバランスの良さ
先代を超える空間表現と低域の表現
・うーん
やはり現れたPentaconn Ear規格
遮音性はやや他社製品が有利
・総評 ⭐⭐⭐⭐⭐️
星5・とてもオススメ
【更新情報】
2024/08/31に、最新の情報に更新しております。
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ゼンハイザー(Sennheiser)
Contents
開封の儀
正確な音を出すモニターイヤホンは数あれど、ステージや音楽の現場でタフに使えるような「コストパフォーマンス」に優れたイヤホンはかなり数が絞られていました。
そんな中でモニター機器の名門ゼンハイザーからリリースされたIE40PROは、その値段に見合わない非常に性格で優れた表現力は、新参にもかかわらずシェアを奪い取っていきました。
モニターを前提にチューニングされたイヤホンということもあり、その解像度とレンジに支えられた定位感によってゲーミングでの使用も最近では目立ちます。
そんな「10,000円台最強」と名高いIE40PROの後継種。期待しないわけがありません。
色はクリアブラックです。
中身が見えているというのはいいものです。
付属品
本体、イヤーピース、説明書にキャリングケースです。
このケースのデザインが秀逸で、口の部分に針金のようなものが入っており、紐等で縛らなくても勝手に閉じて中身が飛び出さないようになっています。シルエットも綺麗で、ここはかなりお気に入り。
IE40PROとIE100PROの比較
見た目は完全に同じ。
本当に細かいところで差があるのかもしれませんが、私は型番の印字以外で見分けられませんでした。
一部分のマイナーチェンジと思いきや、低音域と高音域の端の方のレンジが拡大しているような
よりレンジの広い音質にブラッシュアップされていました。
IE40Pro愛好家の方は、いますぐに乗り換えるべき!とまではいきませんが、
買い替えた時には確かな音質の向上がレンジの拡大という形で実感できるかと思います。
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ゼンハイザー(Sennheiser)
音質レビュー
視聴機材は、iPhone12 ProとAstell&Kern PEE51×ddHiFi TC28i、及びMacとAudient id4 Mk2です。
【iOtakuによる音質評価】
高音域・・・星5 ⭐⭐⭐⭐🌟
中音域・・・星5 ⭐⭐⭐⭐🌟
低音域・・・星5 ⭐⭐⭐⭐🌟
空間表現・・星5 ⭐⭐⭐⭐🌟
迫力・・・・星4 ⭐⭐⭐⭐☆
味付け・・・星2 ⭐⭐☆☆☆
僕はベースとピアノが弾けるので、それらの楽器に注目してヒアリングを行いました。
傾向はややフラットで、音場は狭めです。モニターイヤホンのようなチューニングが面白く無いぐらいフラット、というわけでもなく、十分な音圧で曲を聞いていて気分がいいです。
- ゼンハイザー特有の綺麗に伸びる高音域
- 正確に定位をつかみ取れる高い解像度と定位感
- ベースの輪郭まで担保した正確で迫力ある重低音
かなり音質、良いです。
では実際に曲を聞いてレビューを。
RockSound
最近話題のヨルシカです。
コンポーザーであるn-buna氏とスタジオの技術で生まれる「音圧を担保しつつダイナミックレンジをできるだけ殺さない、立体感のあるマスタリング」が非常に高いレベルで感じられます。
音圧戦争が一定の収束を見せている中、再生機器や配信環境のスペックの向上によりより高品質な楽曲が増えています。そんな作り手のこだわりをしっかり表現できるスペックは心強いです。
DARKGLASSのベースの歪みから、ボーカルのウィスパーボイスの高いところまで正確に、質感を持ちながらちゃんと鳴らしてくれます。
IE40Proと比較して
IE40Proも、低域をしっかり鳴らしてくれるポテンシャルを持っていたのですが、IE100Proはより低音域に磨きがかかっているように感じました。具体的には、ドラムのキックの表現の質感が向上していて、ローエンドの輪郭もしっかりと表現しきれている点はとても好印象でした。
JazzSound
珍しい5/4拍子で有名なジャズナンバー、TAKEFIVEです。
特に力強いドラムソロがお気に入りなのですが、スネアの質感がすごいですね。単純にスネアの音だけでなく、空間で反響している音、他のドラムやスネアが少し揺れる音まで空間的な情報を含めて聞くことができます。非常に広がりを感じさせる音です。
IE40Proと比較して
IE40Proと比較しても、やはりローエンドの質感が向上しています。より正確にきれいに鳴る様になった印象です。
またIE40Proにはあった高音域の刺さりがかなり改善されています。慣れもあるのかもしれませんが、エージングはじめたてのIE40Proは少し耳が痛かった。
EDMSound
みんな大好きZedd, Alessia Cara – Stayです。
音圧と定位感、そして意外にも、低音域の他に高音域の存在感が試されるEDM系の音源も、
余計な歪みもなく綺麗に鳴らしてくれます。
広義のフューチャー・ベース、ロー・ビートへと大きくシフト・チェンジしながら、
オーセンティックなポップスと表現しうる次元にまで昇華された楽曲。
そのアレッシア・カーラの柔らかなヴォーカルが徐々にテンションを高め、ドロップ部分ではか彼らしいパツパツにコンプレッサーのかかったビートが非常に心地よく聞くことができます。
IE40Proと比較して
なお、EDMに関してはあまりIE40Proとの差は感じられませんでした。
低域の量感から中高音域の抜けの良さまで、ヌケ感と迫力が両立された良い音です。
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ゼンハイザー(Sennheiser)
ゲームでの使用感
環境はASTRO MIXAMPです。
それぞれAPEXとスプラトゥーンをプレイしました。
音質、定位感、ともに良し。
敵の位置が明確にわかります。
特にAPEX・スプラトゥーン系のゲームは空間定位が非常に重要ですが、ステレオの分離感も良好なので、音が混ざりにくくはっきりと上下左右が聞き取れました。
ASTRO MIXAMPは元々定位感に優れたゲーミングアンプですが、相性が非常に良いですね。足音の方角がわかるというより、空間の広がりが感じられるリアリティがあります。
また、APEXなどは距離、キャラクター、地面の材質設定などにより決められた足音の周波数がないことが難儀で、クセのあるイヤホンやヘッドホンなどであれば敵の足音が全く聞こえない、といった事態が起きます。
その点プロユースで製作されている分、ゲーミングイヤホンなどより正確な音が鳴るので安心ですね。
IE40Proと比較して
また、IE40Proとの比較としては、大きな差はなかったものの、
特に中長距離の残響感に違いがありました。
解像度のレベルアップが、そのまま音の分解能にも直結しているような感覚です。
より鮮明に音像を捉えることができる印象を受けました。
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総括 買い替えは妥当か?
Sennheiser IE 100 PRO
メリット
- 豊かな低域と優れた中高音域の表現
- 先代譲りのバランスの良さ
- 先代を超える空間表現と低域の表現
デメリット
- やはり現れたPentaconn Ear規格
- 遮音性はやや他社製品が有利
一部分のマイナーチェンジと思いきや、低音域と高音域の端の方のレンジが拡大しているような音質にブラッシュアップされていました。
IE40Pro愛好家の方は、いますぐに乗り換えるべき!とまではいきませんが、
買い替えた時には確かな音質の向上がレンジの拡大という形で実感できるかと思います。
お気に入りのコスパの良い名機がより進化してくれました。シンプルに嬉しいです。
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ゼンハイザー(Sennheiser)