今はもうこれ無しでは、物足りなさを感じてしまいます。
皆さんこんにちは。iOtaku管理人のRyota(@iOtaku_R|Twitter)です。
今回は、真空管プリアンプである「TUBE-01J」のレビューです。
プリメインアンプとは異なり、実際にスピーカーを駆動させるには別にアンプが必要な「アンプの前に繋ぐ」プリアンプです。
真空管オーディオといえばいわゆる高嶺の花ではありますが、本商品は学生でも手が届く値段設定になっており、かつ明瞭な音質の向上を狙えるコスパに優れた商品です。
率直な感想としては「ピアノや弦楽器の音が化けます」
FX-AUDIO- TUBE-01J
・これは何?
真空管プリアンプ
・価格
4950円(Amazon)
・ここすき
手軽に真空管を試せる値段設定
見た目、良すぎ
・うーん
スピーカーは選ぶかも
・総評 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
星5・とてもオススメ
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FX-AUDIO-
【更新情報】
2022/06/16に、最新の情報に更新しました。
Contents
外観レビュー
僕は同社の「FX202A/FX-36A PRO」 と組み合わせて使用しています。
2つ合わせても新品で一万円を超えません。すてき。
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ここから部屋の照明を落としてみます。
パチリ。
オレンジ色に淡く光るのが最高にかっこいい。
これで酒が飲めます。そんな気がします。(筆者未成年なので雰囲気で語ってます)
真空管にフォーカス。
「6J1」という球を使用しています。互換性があるそうなので、上級者の方は真空管を差し替えて遊んでいるそう。
なお、公式から「ミルスペック選別グレード品」として上級グレードの真空管も出ています。
お値段も控えめ。そのうちほしいなあ。
非常に上品な光り方をしていますよね。
もはやインテリアとして飾ってもいいくらい。
では、肝心の音質レビューです。
なぜ真空管は音が良くなるのか
とその前に、
「自然で温かみのある音」「まろやかで芯のある音」「美しいヴェールのかかった音」などと、えらく抽象的な官能的な評がなされている真空管ですが、半導体全盛期の現代で何故ここまで昔の技術が持て囃されるのでしょうか。
端的に説明すると「倍音が乗るから」です。
倍音とは?
ピアノを例に上げると、鍵盤を一つ押すと、一つの音がなりますよね。
しかし、実際に音が出ているのは一本の弦からだけからではありません。音楽理論的に倍音に当たる周波数を出す様々な弦が同時に小さく鳴ります。
これを専門用語で「共鳴」といいます。(単語だけご存じの方も多いハズ)
ジャズやクラッシックで使用される様々なアコースティックの楽器は、同じように共鳴を起こしており、豊かな響きを出しています。
ストラディバリウスが至高の名器と謳われる理由の一つにも、倍音成分が豊かだからというものがあります。
まとめると
- 音楽理論的に同時にさまざまな音が鳴ること→共鳴
- さまざまなな音の種類→倍音
大雑把に説明すると、こんな感じになります。
さて、この音楽では非常に重要な「倍音」ですが、真空管はその構造上半導体と比較して、人が「心地良い」と感じる倍音である「偶数倍音(偶数次高調波歪み)」が非常に乗りやすい。
逆に半導体のアンプは偶数倍音が減るように出来ています。(音響学上、余計なノイズが抑えられているとも換言できる。)
なので「自然」「温かみ」「まろやか」といった評になるのですね。下で詳しく説明しますが、実際「ピアノの音の艶やかさ」は段違いに変わります。
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音質レビュー
では実際にTUBE-01Jが「無い時」と比較して。
非常にリアルで情緒的な音が鳴ります。
特にアコースティックな楽器、ギターやピアノ、弦楽器のある曲を聞いた際の艶めかしさが段違いです。
Tommy Emmanuel氏の美しい響きが官能的に響きます。粒立ちがよく、しかし耳に刺さることのない柔らかな音です。良い。
右手の高速なシングルトーンと、頻繁なコードチェンジに対応するため左手はコードプレーに徹する彼の確立したスタイルが生み出す旋律。時折唸るあの音楽やってる感じが大好きなのですが、彼、Bud Powel氏の弾くピアノの音が非常にリアルに再現されます。
私も(クラシック畑ですが)ピアノを弾くので、ピアノの音には煩いのですが()ピアノの音の響き方のリアリティは、この真空管を通さなければここまで有機的に聞かせてはくれません。5000円、恐るべし。
ここで現代的な曲も一つ。
ピアノ・ロックと文学的な歌詞で人気のヨルシカです。
ヨルシカ特有の透明感とダイナミクスを担保したマスタリングによって美しく響く各々の楽器がよりリアリティをもった音で聞くことができます。
人の声にもプラスの効果が見られます。
美しいボーカルのウィスパーヴォイスがより一層前に、艶やかに聴こえます。
美味しい帯域がより前に出る感覚。めっちゃ良いです。
しかし、やはりエレクトリックな楽器には大きな変化は無いです。
(真空管アンプのアンプヘッドを使っているリードギターの歪みは暖かみが増す傾向ではありますが)
シンセサイザーなどの音に共鳴も何も無いですからね。当然と言えば当然か。
まとめ
ほのかなヒーターのライトアップを愉しむもよし。
真空管の温かみのある音に浸るもよし。
見た目通りの、非常に暖かくて情緒的な音が出るようになります。
もしパッシブのスピーカーをお持ちの方は、ぜひ一度試してみてください。
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【2020年10月追記】真空管を交換してみました。
真空管交換。FX-AUDIOのミルスペック選別グレード品レビュー。6J1軍用高精度選別グレード品に交換。 音域のレンジが、大きく拡張されて、前に出てきます。 皆さんこんにちは。iOtaku管理人のRyota(@iOtaku_R|Twitter)です。 前回の記事では「FX-AUDIO- TUBE-01J」のレビ...