
「monitoring」の銘に恥じない圧倒的なコスパの正確さとレンジです。
皆さんこんにちは。
iOtaku管理人のRyota(@iOtaku_R|Twitter)です。
今回は、「SENNHEISER IE 40 PRO」のレビューです。
いわゆる「モニターイヤホン」であり、プロが音楽制作シーンや舞台上で使用するハイスペックなラインナップの中でも、お手頃な価格のイヤホンです。
今回は音質レビューだけでなく、実際にASTRO MIXAMPに接続してゲームでの使用レビューも行います。
イヤホン界隈では「1万円台最強」と話題のイヤホンを、レビューしていきたいと思います!
SENNHEISER IE 40 PRO
・これは何?
モニターイヤホン
・価格
11880円(サウンドハウス・2020/10/16時点)
・ここすき
低音から高音まで正確で十分な質感
ヘッドホン級の空間定位
・うーん
端子が独自規格
マイクがついていない
・総評 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
星5・とてもオススメ
【iOtakuによるイヤホン評価】
音質・・・・星5 ⭐⭐⭐⭐🌟
装着感・・・星4 ⭐⭐⭐⭐☆
デザイン・・星4 ⭐⭐⭐⭐☆
コスパ・・・星5 ⭐⭐⭐⭐🌟
携帯性・・・星4 ⭐⭐⭐⭐☆
【追記】
新モデルであるie100proの比較詳細レビューをアップしました。
検討中の方はぜひご覧ください。

見た目・質感

さらさらとしたプラスチックのボディーです。
素っ気ないくらいシンプルな外装が、いかにも現場での使用を想定している感じがしてグッドです。
ケーブルもサラサラとしていて、絡まりにくそうです。

サイズは大体2センチほど。
大きすぎず、私の耳にはぴったりでした。

ケーブルは独自規格です。
そもそも1万円台のイヤホンはケーブルも含めてサウンドチューニングを行っているので、リケーブルはあまりいただけないようにも感じられますが、マイク付きに換装したり断線時に替のケーブルのバリエーションが限られるのは辛いですね。
イヤーピースの話
本製品には2タイプのイヤーピースが付属しますが、
私は「final Eタイプ」に換装して使用しています。これが調子がいい。
音質

視聴機材は、音源が「Apple Digital Masters」に対応した複数曲。機材はiPhoneXs,Steinberg UR22mkIIです。
【iOtakuによる音質評価】
高音域・・・星5 ⭐⭐⭐⭐🌟
中音域・・・星5 ⭐⭐⭐⭐🌟
低音域・・・星4 ⭐⭐⭐⭐☆
空間表現・・星5 ⭐⭐⭐⭐🌟
迫力・・・・星5 ⭐⭐⭐⭐🌟
味付け・・・星2 ⭐⭐☆☆☆
僕はベースとピアノが弾けるので、それらの楽器に注目してヒアリングを行いました。
購入時からエージングは進み、今は音質も落ち着いてきた頃合いといえます。傾向はややフラットで、音場は広めです。モニターイヤホンのようなチューニングが面白く無いぐらいフラット、というわけでもなく、十分な音圧で曲を聞いていて気分がいいです。
- 高い解像度とチューニングが織りなす透き通る高音域
- ヘッドホンのような優れた脳内定位感
- 高解像度な現代音楽を正確に鳴らし切るポテンシャル
- ベースの輪郭まで担保した正確で迫力ある重低音
かなり音質、良いです。
では実際に曲を聞いてレビューを

そもそも「モニターイヤホン」なので、足りない帯域はまずありません。
例えば格安のイヤホンをレビューすると「重低音が足りない」とか、「高音域の伸びが無い」と行った評になりますが、このイヤホンはそもそもその次元にいません。
曲を作る、演奏する人々の使用に耐えうる設計なので、逆に足りない帯域があると困る。
「音質の良さ」、という評価フェーズを超えて、「音の好み」をユーザーに問うている次元にありますね。
そんなゼンハイザーの比較的新しいモニターイヤホンの音質は、私には「現代音楽のニーズに合わせた高音質」といった具合に感じました。
RockSound
最近話題のヨルシカです。
コンポーザーであるn-buna氏とスタジオの技術で生まれる「音圧を担保しつつダイナミックレンジをできるだけ殺さない、立体感のあるマスタリング」が非常に高いレベルで感じられます。
音圧戦争が一定の収束を見せている中、再生機器や配信環境のスペックの向上によりより高品質な楽曲が増えています。そんな作り手のこだわりをしっかり表現できるスペックは心強いです。
DARKGLASSのベースの歪みから、ボーカルのウィスパーボイスの高いところまで正確に、質感を持ちながらちゃんと鳴らしてくれます。
特にこの曲は、ボーカルに常にうっすらとリバーブがかかっているのですが、その減衰までリニアに感じられます。いい音です。
JazzSound
珍しい5/4拍子で有名なジャズナンバー、TAKEFIVEです。
特に力強いドラムソロがお気に入りなのですが、スネアの質感がすごいですね。単純にスネアの音だけでなく、空間で反響している音、他のドラムやスネアが少し揺れる音まで空間的な情報を含めて聞くことができます。非常に広がりを感じさせる音です。
しかしそれらの音が官能的かと言えばそうでもなく、よく言えばモニターライクで正確、悪く言えば無味で無機質な音と言えます。
やはりこの辺りは高級ヘッドホンやイヤホンと差別化がされているところでしょう。
ClassicSound
My Wild Irish Rose ~The Melody at Night, with You~
Keith Jarrettの名盤「The Melody At Night, With You」です。
ピアノの音の質感は勿論、僕はいつも音のきめ細かさの表現を見極める際、ピアノのダンパーノイズ(ペダルを踏んだ際、鍵盤を離した時にダンパーなどの機構が元の位置に戻る音)に注目して聞いているのですが、ダンパーノイズの小さい音もしっかり音にできていてとても満足です。
味付けが非常に少なく、ナチュラルな音色なので古い音源はいささかノイジーになってしまいますね。最近の収録曲が向いているサウンドです。
ゲームでの使用感

環境はASTRO MIXAMPです。
それぞれAPEXとスプラトゥーンをプレイしました。
音質、定位感、ともに良し。
敵の位置が明確にわかります。

特にAPEX・スプラトゥーン系のゲームは空間定位が非常に重要ですが、ステレオの分離感も良好なので、音が混ざりにくくはっきりと上下左右が聞き取れました。
ASTRO MIXAMPは元々定位感に優れたゲーミングアンプですが、相性が非常に良いですね。足音の方角がわかるというより、空間の広がりが感じられるリアリティがあります。
APEXがたのしくなりますね(小並感)
総括

Good
- 非常にクリアで高解像度
- 空間定位がめっちゃいい
- 装着感もいい感じ
- ゲームでも十分使える定位感
Bad
- ケーブルが独自規格
音楽制作用にと、ワイヤレスのイヤホンが全盛期の今、あえて有線を購入しましたが、やはり購入する価値が十分にある音質でした。
とてもおすすめです。
もし不安なことがあったり、「こんな作業がしたいならどっち?」「何処で買えばいいの」といった質問がある方は、僕のTwitterをフォローしていただいて、リプライかDM、質問箱で聞いていただければお答えできますので、どしどし質問してみてください!
【追記】
新モデルであるie100proの比較詳細レビューをアップしました。
検討中の方はぜひご覧ください。
